さんさん森の保育園シリーズの第3弾となる さんさん森の保育園 大井町
品川区、大井町駅から徒歩3分程に位置し、人通り・交通量共に多い場所での計画となった。
開放的な園を目指しながらも、充分な防犯への対応と園内での音や外からの視線の遮断など
解決すべき課題が多かったが、木製のルーバーを各階のファサード面に配置することで解決を図った。ルーバーの空きを70mmに設定し、建物に正対したときにのみ透け感を感じる設計とした。
斜めから見ると木製のルーバーにより、園内部への視線は遮断される。
歩道から通じるエントランスの土間は三和土と大谷石とし、園児が大谷石をリズミカルに踏んで登園する姿を想像した。
エントランスの夕景。外から中へシームレスに繋がる町屋の路地のようになっている。
天井を低く抑え広い面をつくったことで、守られている安心感を感じるよう考慮した。
ファサードの夕景。木製のルーバーから漏れる柔らかい灯りが街の風景に温かみを与える。
保育室にさす柔らかな光。
遊戯室
保育室どうしは丸太やガラスで仕切られていて視線が通るので、園児どうしの交流が増すように設計している。
1階の玄関と廊下。廊下はバリアフリー法の規定を守りながら、蛇行させることで園児たちの
‘たまり’ の場を作っている。
屋内階段
屋上も木製ルーバーで覆われているので、園児の安全が確保出来るだけでなく、近隣への音も緩和されている。
本園(左)のRC造に対して、分園(右)は木造3階建て。開けた通りの門のように並んで建つ。
木造(木造耐火建築)にすることでRC造よりも建物が軽くなり、杭工事や基礎工事のコストを抑制している。
最上階の遊戯室と広いバルコニーは開放的なサッシでシームレスに繋がる。
発表会の為の舞台
保育室にはすべて本物の木を使う。
エントランス
エントランスに「四季の枝」と呼ぶ4種類の木を設置しました。 N&Cが宮崎県の山で選んだ本物の木をそのまま設置しています。(春:さくら、夏:ひめしゃら、秋:しらかし、冬:いちょう)
階段の吹き抜け
保育室 子供が駆け回れるように、あらゆる角をマルくしている。
柱に貼っている飾りは、皮の付いたまま輪切りにした木です。不均質の面白さは子供たちの個性を現わしている。